日本人のルーツを辿る冒険旅・・・の本を読む。

せっせと図書館に通っては表題の様なジャンルの本を探して疑似体験というのか、その世界に浸るのが最近のマイブームです。

エアー探検(笑)とか、コロナ禍の新しいアクティビティの形なんて言うと何だか格好良くも聞こえますが・・・要するに家で自粛待機の暇つぶしですな。

あ~情けなかね~。

冒険家と言えば、植村直己が思い浮かびますが、個人的にはカヌーで世界の川を槽破してきた野田知師匠なんかも憧れますな。

どこか酒の匂いを漂わせ、河原で愛犬とのんびりカップ麺を啜っているイメージも強いですが(笑)、内容的には結構な冒険をサラッとこなしてしまうという意味でやっぱり超人ですな。

探検の記録では関野吉晴グレートジャーニーのシリーズ本などを、じっくりちびちびと辿っていくのも好きですな。

6万年前にアフリカを飛び出し各地に拡散していくホモサピエンス(我々のご先祖様ですな)が、南米大陸最南端に到達するまでの足跡を逆に辿る旅がTV放映されたのが・・・かれこれ20年程前になるのか?

で、今回図書館で新たに海のグレートジャーニーという本を見つけました。

我々の祖先が大陸から日本に渡ってきた幾つかのルートのうち、東南アジアの島伝いに太平洋を北上する航海ルートを実際に体験し検証していくという冒険旅で、現地の文化や歴史にも深く入り込んだ緻密な構成で読み応えがあります。

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ただ、これを読んでいる人は・・・

現代の技術ならさほど困難は無いのでは? とも思いますよね。

ところがどっこい関野さんの拘りは徹底していて、船体となる丸太を切り出すのに・・・

九十九里浜で集めた砂鉄をもとに、たたら製鉄という手法や刀鍛冶師の指導を仰ぎつつ何とも時間も労力も掛かる作業を経て、斧や鉈といった道具を作る所から取り掛かります。

その道具と共にインドネシアに乗り込むわけですが、この地域に代々伝わる船の構造

や当時の技術水準も検証して再現する事にも拘り、心血を注いでいきます。

 

ちょっと話は変わりますが、巨石モアイ像で知られる絶海の孤島イースター島の謎に迫る番組でも、この島民のルーツが染色体のDNA鑑定で一部の台湾人と一致したとのトピックスを伝えていました。この発見から、台湾人が東南アジアの島伝いに南下し赤道付近を東行、タヒチを経由して12世紀頃に実に15000kmの距離を帆走したルートがほぼ確定されたようです。

更にこの時期には船体の大型化や、転覆を回避するアウトリガー式の構造、二艇のカヌーを繋いで甲板を渡し、船体の強度を上げつつ積載量も増やす工夫など技術面の飛躍的な進歩も長い航海を可能にした要因になったようです。

想像以上にご先祖様がタフで勇敢で経験則に基づく技術と知見に富んでいた事が良く分かって、アドレナリンが噴き出してくる感覚というんですか? おじさんもようし!と思いましたな。

思っては見たもののどうしたらいいものか?

久し振りに腕立て伏せでもと、やってみたら9回でダウン(笑)。

・・・・・・

 

さて、海のグレートジャーニーも様々な難題にぶつかり停滞や紆余曲折を経て、いよいよ航海に出発する所まで読み進めて来ました。

この先どの様な展開が待っているのか?

10月になっても何か残暑の感じが続いていますが、秋の夜長色々な意味でしばらくは眠れぬ夜が続きそうですな(笑)。

 

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 栗きんとんと渋いお茶が美味い時期ですな!