初の行者越えルートは、
一部荒れて足元も滑りやすい状況に一時は撤退も考えましたが(笑)、
どうにかこうにか湯谷峠の案内板が見えた時は、やれやれと思いましたよ。
ここまで40分程ですが、感覚的には1時間以上彷徨っていた様な・・・
今回、湯谷温泉街から登ってきましたが、西の大野駅側からもルートが延びていて、この湯谷峠で合流するようですな。
噴き出す汗を拭って衣類を調整し、地図を広げて現在地を確認。
案内板には、
「これより鳳来寺へのコースは江戸時代より多くの修験者や文人で賑わった街道で、行者越えなどの岩場の多い坂路です。」との事。
行者越え・文人でググると、奥の細道の芭蕉翁を始め若山牧水、種田山頭火・・・
浮世絵の大家歌川広重もこの地を描いてますな。
この先、鳳来寺に続くパークウエイ(車道)を2か所歩道橋で跨ぐ形で横切ると、いよいよ行者越えか?
恐ろしく滑りまくる歩道橋(笑)をへっぴり腰で渡っていると、そこからもう行者越えの岩壁?らしきが見え隠れしているではないか!
写真では何度も見ているが・・・
間近に対峙すると、感慨深いものがありますな。
岩に取り付いて見上げると、結構な勾配に軽い眩暈も(笑)。
よく見ると壁面はしっとり濡れとるし、上の方はどうなっとんねん?大体どこまで続いているのかも見えへんし・・・
右手に迂回路もあって、
まあ、天気もあれだし・・・湿って滑り易いし無理する事もないか?
なんて思う反面、足の置き位置をあれこれ探っている自分もいて暫し葛藤。
よく見ると所々ワイヤー固定されていて、意を決し見苦しくもしがみつく様に足場を探して攀じ登ります。
2mほど登った所で一度足が滑って慌てましたが、降りるのもままならず、
「おがあちゃ~ん。」
3点支持でナメクジの様なスピードで頂上を目指すオジサン。
4点支持ならもっと安心だが・・・
それでは先に進めんでなあ、ハアハアッ。
止せばいいのに、怖いもの見たさで何度も下の方を覗いてみたり(笑)。
必要以上に力が入っていたのか?左の脇腹は痛いがちょっとした達成感もあって、オジサンには結構刺激的な冒険でしたよ。
岩盤の最上部にへたり込んで遠景を愛でながら、
「帰りはまあ・・・ 迂回路やな。」
弱々しく呟いておりました。
それにしても、時代は違えど古のスーパースター達と同じ地に立っている?
と思うと、何か特別な感覚にでもなるかと思いましたが・・・
ブルッと身震いして小便がしたくなっただけでした(笑)。
再度地図で確認して、鳳来寺まで30分ほどか?
落ち葉でふかふかの登山道はイノシシか何かがほじくり返した?痕跡が所々続いていて、ひたすら登り続けだった行者越えルートもいつしか下り勾配に。
石段も多くなり、滑らない様に慎重に歩を進めます。
やがてパークウエイ駐車場から続く舗装路に出て、杉の巨木の間から見覚えのある東照宮が!
参拝後、お気に入りのビュースポット鷹打ち場まで足を延ばすも、
天気が・・・ (-_-;)
この後、鳳来寺の休憩所まで戻って昼食休憩。
帰路は迂回路で行者越えを通過し、湯谷峠で行きとは別の大野駅に向かうルートで下山。線路伝いの車道に出て、残りの握り飯や餡パンも齧りながらよたよたと駐車場へ。
雨にも降られず、何とか無事駐車場に辿り着いて、今回のミッションはコンプリート。
吹き抜ける風の気持ち良い事!
で、ここは湯谷温泉街という事で、すぐ近くの温泉施設で汗を流し極楽極楽。
露天風呂で微睡んでいる内に鼻も通ってきて、ついでに地元の爺さん達から近くの湯谷富士の情報もゲット!
さいころ岩がどうだとかも言うとったが・・・
これまた何とも気になるネーミングで、帰ったら早速調べて見るか。
春は別れと・・・ あっ、山菜の季節ですな!