ショートケーキ最強理論

未だに本来の目的の釣りやサイクリングの記事をウップ出来ないまま、消化不良の日々を送っていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

5月10日の日曜日は、えっ母の日?ってうっかり八兵衛でした。近頃日にちの感覚も怪しくなってますが・・・ウイルスのせいだ。

急ぎ洋菓子店へ車を飛ばしたのですが・・・、嫌な予感が的中。サンミツ?ナンノコトデスカ?と言わんばかりの混雑で、駐車場にすら入れない状態。

そんなこんなで3軒目で漸く入れた店もカウンターはほぼ空っぽ。「御免なさいねー。私達もびっくりしてんのー。」店の方も想定を遥かに超える客入りに変なテンションに。

例年ならこんな事無かったのですが・・・ ウイルスのせいだ。

 

息子のブログで、父ちゃんがケーキでなく、木くずを買ってきた・・・等とUPしていましたが、この様な経緯があったのです。

 

そんなことは良いのですが、ケーキと言えば・・・

以前に営業の仕事をしていた頃の話を。 

取引先での打ち合わせなどで時々手土産を用意したりしますよね。

たかが手土産と侮るなかれ、手土産学という講義が出来る程、その内容や意味合い、タイミングその他諸々・・・それはもう奥深いものがあるのです。

分かる人は分かりますよね。 

ひと昔前なら煎餅は「割れる」に通じるとか、羊羹は「切る」から縁起が悪いとか妙にうるさい人がいたり、ビールの差し入れでも三菱系の企業ならキリンビール住友グループならアサヒだとか・・・

そうそう、先輩の商談について回っている頃の話でしたね。

取引先との関係や打ち合わせをうまく進める為に何が必要か聞かれ、直ぐには答えられずにあれこれ考えていると、

「いいか、先方の女性陣(受付窓口事務部門と言う意味ですね)を味方につける事だ。」

えっ、そっちかよと思いましたね。

「では、その為にどうすべきか。」

・・・・・・?

「あのなあ、そのための手土産だろう。」

・・・・・・?

「嘘だと思ったら、次の打ち合わせの時に先方にショートケーキ持っていってみろ。」

「は。でも、何でショートケーキを?」

「お前、ショートケーキ最強理論って知らないのか?うち(会社)の伝統だぞ。」

・・・・・・。

「いいか、人気の店を調べて、ばらばらに色々な種類を選ぶのが重要だからな。」

「ばらばら・・・ですか?」

「いいんだよ。その方が華やかだし・・・経験的にそれがベストなんだよ。」

「でな、さり気なくな! あくまでさり気なく、これ皆さんでどうぞ。」

「ここ大事だからな。」

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長くなるのでその辺のレクチャーなど詳細は省きますが、

これが本当にびっくりなんですよ、奥さん!

それからは、今まで何となくよそよそしかったおすまし受付嬢や窓口のおねーちゃん達が急にフレンドリーになるわ、その後のアポイントの手続きなんかも勝手に便宜を図ってくれるわで、それ以上の事はここでは書けませんがそりゃもうあなた。

時間差で事務所の奥から歓声が上がったり、時には拍手で迎えられた事もあったなー。

打ち合わせの担当者からも、

「いつも心遣い有難うございます。〇〇のケーキ、うち(会社)の女の子達にすごく評判で・・・」そうなると占めたもので、その後の商談もスムーズに和やかに展開していくわけですな。 

ちょっと長くなりましたが、そんなこんなで初めてケーキの魔力と言うのかパワーと言うのか、羊羹や饅頭とは違う得体の知れない何か?があることを身をもって体験する事になるのです。

大体ですね、ケーキの箱に気付いた時の相手方の反応からして全然違うんですよね。

これはもうあからさまに違う。違うんですわ!

何なんでしょうね。えっ!とか、はっ!とか口が開いたまま瞳孔3割拡張で表情が瞬間固まり、徐々に頬っぺの辺りも紅潮。こちらとケーキの包みを交互に見ながら、はあはあ・・・と過呼吸の様になっていく女性は結構いましたな。妙に落ち着かなくなって、小さく跳ねだしたりする娘さんも。

イメージ出来ますかね。

パブロフの何とかみたいですが、ケーキ箱の法則?とでも言うのかな、実際あると思いますね。

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・・・あれからもう20年以上になるのか。 

今でも時々この最強理論のお世話になっていますが、ちょっとしたサプライズとしても、費用対効果の点でも未だにこのショートケーキよりどりセットに勝る物はありませんな。そろそろ存在を脅かす様な若手の台頭も・・・いやいやいや、ちょっと思いつかんですな。

 

さて、このショートケーキ最強理論をまだ体感した事が無いという貴兄へ。

特別でも何でもない日に、まずは一度御家族にでも試しにプレゼントしてみては如何でしょうか?

さりげなく、あくまでもさりげなく(を装うの)がポイントですぞ。

 

因みに私自身はというと、実は甘いものが苦手で、その魔力と言うのか魅力がいまいち分かっとらんのですわ。

というオチ!で今回はこれにて。