記憶にございません・・・

仕事中に妻から突然の電話!

経験上、こういう時は大抵ろくな事が無いんですな。

何とも嫌な予感(笑)がして、瞬間色々な事が頭の中をよぎりましたよ。

これがねえ奥さん、

「帰りにポン酢を買ってこい!」とか、

「実は、今まで黙ってたけどギャンブル依存症だったの私・・・」

とかだったら怒れるが、果たして・・・

詳しい状況は分からないが、息子がスノボで転倒して脳震盪?を起こし、近くの病院に運ばれたらしい。取り敢えず今から準備して、現地(岐阜の病院)に向かうという様な事を早口で興奮気味に申しております。

‥‥‥  (-_-;) 

 

その後の友人達や病院からの聴取で、

何時までも独り雪面にへたり込んでいるのを不審に思った友人が声を掛けたら・・・

朦朧としながらも良く分からない事を繰り返し呟いていて?

ただ事では無いと判断した友人達がスキー場内の救護室?に連れて行き、そこから病院に運ばれたとの事。

 

スノボと言えば・・・

若い頃に一度だけ友人のレクチャーで試した事があるが、

滑れんくせにスピード狂と言う悲しい性(笑)故、ひとたび転倒でもすると・・・

息が詰まるような衝撃と、体が激しく揉みくちゃにされる感覚(笑)で、

あり得ないぐらい関節を捻ったり・・・

何しろ両足を拘束されとるわけですけんね、確かにあれは結構な恐怖でしたな。

 

結局、病院で念の為一泊入院後、検査結果も特に問題無いようだ?との事で家に戻ってきました。

翌日、紹介状を持って地元の病院へ。

送って行く車の中で当時の状況について聞いていると、

・転倒時の記憶はもとより、スキーに行った事自体覚えていない。

・気が付いたら病院にいた。

・何かすごい勢いであちこちにラインを送っていた(らしい)。

・ラインの内容も何故こんな事を打ち込んだのか自分でも分からない。

・ラインの返事がいっぱい来たが、その事で本人も更に動転狼狽(笑)どうしたもの  

 か途方に暮れていた。

・全身の筋肉痛と軽い頭痛や眩暈、首の付け根付近の痛みも続いている。

 

物凄い突風の日で、吹き飛ばされない様に腰を屈めながら病院内へ。

エントランスを抜けると・・・

病院は高齢者の社交場とか揶揄されて久しいが・・・

広いロビーに大勢の年寄りが無表情でゆっくり蠢いている?イメージそのままの不思議空間でした。

爺さん婆さん達の邪魔にならない様に、案内板を確認。

ええと・・・初診の場合は、専用の用紙に必要事項を記入し?

②番の初診窓口に出したら、次に外来受付に行って・・・

何だかあちこちたらい回しにされる感覚で(笑)、

外来受付に行くと、

血圧は測りましたか?えっ、まだですか?

じゃあねえ、あそこで測って記録紙を持ってまたここに来て下さい。

そんな事言われてねえよ!(怒)

脳神経外科になりますので、〇番の前で掛けてお待ち下さい。

しばらく待ち時間があって、

気怠そうな医者が、何とも面倒臭そうに対応してくれましたよ。

紹介状と同封の画像所見で特に問題なさそうなので、様子見で追加の検査もまあ・・・いいかな?

サッカーやバスケの様な激しい運動は念のため今月中は控えて、後は特に制限なしで良いかな?

まあ・・・何か気になったらまた来て下さい。

で終了。

まあ、早く済んで良かったが・・・

やれやれと思う反面、せっかく来て肩透かしの感じも(笑)。

もっと・・・ちゃんと調べてくれよ。

こういう時の心情と言うのも・・・何だか悶々と複雑ですな。

再び外来受付の案内で④番の計算窓口を経由し、⑤番支払い窓口で会計を済ませ、あ~やれやれ。

帰りにラーメン屋によって帰宅。

おいこら、ラーメン代のおつりはどうした?

・・・記憶にございません。

 

その息子はいま、

近所のキャベツ農家のバイトから戻るなり、鶏の首を絞めたような?声でギターの弾き語りの練習をしておりますが・・・

苦い涙も ええねん ♪

ポロリこぼれて ええねん・・・

音程が微妙におかしいが、これも後遺症か?

 

  今週末は黄砂がえげつない事になるらしいで。

 

 

 

久々の宇連山に叩きのめされた! ・・・②

宇連山登山の続きです。

山頂目前で急激に冷えてきて、思わぬ雪山登山の様相にあたふたするオジサン。

shiriagosan.hatenablog.com

ここでビデオの話に戻るが、

少年(16歳)が向かったヒマラヤの奥地ペリカプアは富士山よりも遥かに標高が高い4000~5000mの高地であり、装備も食糧も充分とは言えない中、更には高山病にも苦しめられ・・・

数年前にこの出稼ぎの道中で親戚を高山病で亡くした事等も紹介してましたな。

shiriagosan.hatenablog.com

今目指している宇連山が標高1000mにも満たない事や、それでも寒さと疲労に狼狽する状況を体感してみて、あらためてヒマラヤの高所の環境がどれほどの物か?冷静に推測すると恐ろしくなりますな。

 

山頂を目前に汗を吸ったシャツが急速に冷えるのを感じつつ、先を急ぎます。

何て書くと格好良いが、鈍った体に鞭打ってのトレーニング行は数歩登っては立ち止まり、呼吸を整えてまた数歩ナメクジの様なスピードで、ゼエゼエハアハア・・・ ゲホゲホッ。

疲労困憊、急斜面に張り巡らされた木の根でスリップしたり足を引っ掛けたりする内に、左の太腿裏側も痛みだし・・・

こんな状態で虎でも出てきたらまともに戦えんし(笑)、状況によっては下山も大変になるが・・・

ちょっと慣れっこになって?山を舐めてましたな。

AM 9:17 山頂着。

ヨレヨレで辿り着いた山頂は、木立に囲まれ記憶そのままの薄暗い静かな空間でした。

ここで昼飯休憩をと思っていましたが・・・

コンビニお握りの包装フイルムは上手く破れんし、スニッカーズも恐ろしく硬いし(笑)。

指先はかじかんで酷くなる一方で、流れ雪も舞いちょっとした吹雪の様相に。

どうにか食糧を胃袋に落とし込んで、あまりの寒さに逃げるように退散。

汗対策のみに注力したウアリングで準備の不具合を大いに反省!

 

傷めた左足を庇いながらゆっくり西尾根まで戻り、

下山のルート選択は迷った末に、まだ歩いた事の無い国体コース尾根から下山する事に。

薄暗く湿度を感じる樹林帯を抜け、何時しか明るく見晴らしの良い岩盤上のルートに。

この頃には指先の痺れは治まって、やれやれ。

太腿の痛みも軽減したが、今度は両脹脛が悲鳴を(笑)。

ルート脇の日差しが心地良い岩の上で小休憩。

しかしまあ、あの山頂付近の寒さは何だったのか?

入念に下肢のストレッチをしていると、陽ざしの温もりと微かにせせらぎの音も聞こえてきて・・・ 何とも眠気を誘いますな。

樹林帯を小川沿いに気分良く通過し、麓の管理棟に続く見覚えある遊歩道が見えてきて、あ~やれやれ。

今回はいろいろ考えさせられる山行になったが・・・

次回は、ホソバシャクナゲの見頃の時期にでもリベンジに来ますでな。

 

この後、管理棟内の入浴施設(400円也)で汗を流して・・・と思っていましたが、直前に賑やかな団体客が入って行くのを見て断念。(-_-;)

すぐ近くの湯谷温泉街の温泉施設鳳来ゆーゆーありいなへ。

サウナでたっぷり時間をかけて汗を流し、露天風呂で微睡んでいると・・・

眩しいくらいの青空に時折流れ雪がひらりひらひら。

地元の?爺さん達が何とか雪とか言うとったが、どうにも思い出せず。

しかしまあ、何とも風情のある事で(笑)。

ネパールのラシュマン君には申し訳ないが、極上の湯で身も心もほぐれた所で、

車の中で昼寝して自宅へ。

安全登山とか年齢相応(笑)とか自己責任について、あらためて考えさせられる山行になりました。

 

  湖西連峰のカタクリもぼちぼち見頃だそうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

久々の宇連山に叩きのめされた! ・・・①

例年になく今年は花粉症に苦しんでおります。
先週末も自宅に籠って弱々しく録画ビデオを眺めておりましたが・・・

shiriagosan.hatenablog.com

天空に見た夢 ~天空の秘薬を求めて~ BS101

に触発されたオジサン(笑)。

ようし!と思いましたよ。

貧困に喘ぐ農村の少年が家族の生活や将来の夢の為に、過酷な出稼ぎ労働で厳しい現実と闘っているという時に貴方・・・

花粉如きに負けとられんがね。

 

休日を前に一念発起、新城市の最高峰宇連山(929m)を目指し、暗い内に登山口の愛知県民の森に向かいます。

夜明けもだんだん早くなっている事を感じながら 6:40 現地着。

空気もキリッと冷えて温度計は2 ℃を表示。

7 時ジャスト、鼻息も荒く出発!

登山者に雑じってトレランスタイルのジョガーも多く、半ズボンにトレーニング用?のサンダル履きの猛者も。

 

今回は、Aキャンプ場を起点に北尾根経由で宇連山を目指すルートを選択。

何しろ、これまでの怠惰な生活に喝を入れ自身を追い込むトレーニング登山ですけんね!

おいこむと打ち込んだら、老込むと変換されて笑ったが・・・

勢いで最もハードな(と思われる)ルート選択になったが、成り行きだから仕様がないのだ!

ただ・・・北尾根ルートは以前の山行で一部荒廃して危険な個所も多かった事を思い出し、迷った末に危険回避の野生の感?と良い方に捉えて(笑)、急遽西尾根ルートから山頂を目指す事に。

県民の森は、広大な敷地に幾つものルートが整備されていて、その時の気分や体調、目的でルート設定出来るのは有難いですな。

ちょっと奥さん!

東山魁夷の絵画的な山並みや麓の集落を愛でつつ、のんびり山行気分を楽しみたければ、明るい岩尾根が続く南尾根ルートがお薦めですよ。

 

しばらくは川沿いに整備された砂利敷の遊歩道を踏みしめ、50分程で登山道入り口の亀石の滝へ。

落差32mとあるが、それ以上の高度感がありますな。

しかしまあ・・・岩盤に反射する陽光が眩しくて滝がよう見えんがな(笑)。

ここから急斜面の壁沿いに滝を巻く様に西尾根に向かうルートに。

結構な勾配に喘ぎ喘ぎ、何とか西尾根に合流。

普段より早いペースで黙々と登るのは・・・ 結構太腿に来ますな。

ここからさらにハードな登りが続き、それでも時折望む遠景の山並みに癒されながら

数歩歩いては立ち止まり、呼吸を整えを繰り返し、

漸く北尾根との合流点が見えて、あ~やれやれ。

防火水槽の水はカチカチに凍っとるし、立ち止まると急激に体温が奪われる感覚に。

脹脛もピクピク痙攣しかかっとるが、ここから山頂までは後もう30分程か?

中程の棚山高原分岐で水分補給。

ここから僅かに下って、あとは一気に急勾配を上り詰めると・・・

ん?足元一面大粒の塩をまき散らしたような粉雪で、思いがけず雪山登山の様相に!

空気感も変わってきて、気温も一気に下がったような・・・などと思っている内に指先が凍えてジンジン痺れてくるではないか!

心なしか空気も薄くなったような(笑)。

雪山登山は最近やってないが、

急速に背中や腋の下辺りが汗冷えしてきて、写真を撮ろうにも指が動かなくて焦りましたよ。

急勾配に何度も立ち止まり、呼吸を整えていると・・・

時折、空中に小さい雪とも氷の粒とも判らぬキラキラが舞って幻想的な世界が・・・

これで妖精なんかが見え出したら、もう俺駄目ちゃうか?

長くなりそうなので、続きは次回に。済まん済まん。

 

  えっ?紙ウサギロペのアキラ先輩って、

    ネーチャンが4人もおったのか?(笑)

ナイトハイクという登山のジャンルが気になるこの頃。

今週のお題「小さい春みつけた」

桜の開花予報(気象庁)が発表されましたが、関東から九州にかけて20日前後の予想は、まあ想定の範囲ですな。

南の鹿児島や高知よりも関東地方辺りが早くなるのも最近の傾向で、これは開花のスイッチが入る気温の変動パターンが関係し・・・

って、長くなるので休眠打破で検索して見て下さいね(笑)。

湖西連峰のカタクリや、渥美半島の天然記念物シデコブシも桜とほぼ同時期なので早い物はもう咲き出す頃か?

shiriagosan.hatenablog.com

で、脈絡もなく話は変わるが低山歩きをあれこれ計画していて、ナイトハイクなる登山のジャンルを知りました。

ナイトハイクって聞いた事ありますかな?

真夜中と聞いて先ず思いついたのは、今流行りのソロテント泊

ヒロシのボッチキャンプとかね。

まあ、あれは撮影スタッフも同行で安心して見ていられるが、

キャンプ場とは言え、真っ暗な森の中で一夜を明かす単独テント泊って勇気あるなあと思いますね。

闇夜の山中に独りぼっちですよ。

キョンが「ギャ~!」なんて鳴くんですよ(笑)。

これがねえ奥さん、今や若い女性もちらほらなんて聞くと??

まあ、色々トラブルも増えているようですが・・・ 

夜の動物の生態を観察出来るナイトサファリと言うのもありますな。

そうそう、アドベンチャーレーストレランの大会でも夜間に山中を駆け回る映像は時々見かけますね。

 

登山の新しいジャンルとして、

ナイトハイクのススメ 中野 純 ヤマケイ新書

闇と暮らす。中野純 誠文堂新光社

と言う気になるタイトルの本を見つけましたよ。

幽霊話の短編集は・・・ついでですが(笑)。

物心ついた頃から、日中は活動して夜は寝るもの!と刷り込まれてきた我が脳みそには、どうにも上手く理解出来ませんな。

大体・・・夜の山は野生動物や精霊?の物として犯してはならない聖域ではないのか?

って言うか、単刀直入に単純に怖くね?

しかもですよ奥さん、明かりを消して歩く新しいナイトハイクの技術をガイド!

というコピーに更に困惑しております。

えっ、照明も最小限で暗闇を彷徨うのか?

ひょっとして・・・

この著者って変態(笑)の類の人か?

こうなると気になって仕様がないオジサン、パラパラ捲って大真面目な解説内容と著者も尋常じゃないくらいビビっている事を知ってちょっと安心。

ビビりながらも、それ以上の魅力?に満ち溢れていて止められまへんのや(笑)という様な事を冒頭で力説しておりますな。

暗闇では見え難い分、微かな物音や匂いや触感に更には想像力まであらゆる感覚が解放されて、感覚で見えてくる?とは言うが。

季節に敏感になって、仄かな匂いで菜の花の存在を感じたり・・・

 

何だか嫌な予感がしますな。

この手のスリルって、気になりだすとどんどん嵌ってしまう性格ですけんね。

最近、岩登りの怖楽しさ?も知って、気付けばヘルメットやカラビナのカタログ眺めてウットリしていたり(笑)。

そういえば、初日を拝みに暗い内から徒歩で表浜を目指した時も、

shiriagosan.hatenablog.com

元旦という特別感を差し引いても、凛とした静寂と空気感に五感が研ぎ澄まされてくる野生の感覚的な独特の何か?は確かにあった様な・・・

その延長がナイトハイクならば、理解出来ん事もない様な。

でもなあ、闇夜の山中に分け入るナイトハイクだけは・・・ まあ、無いかなあ(笑)。

しっかり読み込んで、傾向と対策も考えて・・・

誰か一緒に行ってくれんか?

オジサンと一緒に夜の山に春を探しに行かへんか?

何て事言ったら、思いっきりドン引きされるんでしょうな(笑)。

ちょっと奥さん、どうです?

‥‥‥

って、あっイカイカン!

何だかもう沼に嵌りつつあるか?

 

    今だ大谷ロスを引きずっている女性

      (一部男性も?)が結構いるそうな。

久々の秀逸なドキュメンタリーに涙した!という話。

今週のお題「大発見」

と言えば・・・裏庭でフキノトウを見つけましたよ!

それからねえ奥さん!

久しぶりに心が洗われる様な、やるせなくもあれこれ考えさせられる・・・上手く表現出来んが素晴らしいドキュメンタリー番組も見つけましたよ!

 

三月に入った途端の花粉の猛攻に即時白旗降参の男(私の事ですな)は、

休日も自宅に籠って弱々しく撮り溜めビデオを眺めておりましたが・・・

ヒマラヤに見た夢  ~天空の秘薬を求めて~  BS101

は秀逸でした。

ネパールの貧しい村の少年が、父親と共に秘薬を求めてヒマラヤの奥地に向かう旅を追ったドキュメンタリーですが・・・

ところで奥さん、冬虫夏草って知ってます?

古来より秦の始皇帝楊貴妃なども愛用したという滋養強壮不老長寿秘薬として知られる蝙蝠蛾の幼虫に寄生する茸で・・・

ここ最近は中国の富裕層の間で需要が高まっていて、品薄から価格が急騰しているようですな。

高級品は1Kg1000万円以上で取引されるってホンマかいな?

 

主人公はネパールの山岳地帯の貧しい村で暮らす16歳のラシュマン・バスネット君。

この村の子供達は海外志向が強いようで、根底には貧困という厳しい現実があるんですな。

この少年も将来は国の制度を利用し韓国で働く事を夢見ています。

家族のために毎年出稼ぎに出る父親の助けになりたいという思いと、語学勉強の学費を稼ぎたいとの理由から、父親の冬虫夏草探しの出稼ぎに同行を志願します。

目指すヒマラヤの奥地ペリカプアは標高5000mの高山地帯で、不安そうに見送る家族を残し希望を胸に現地に向かいますが・・・

乗り合いジープと徒歩で6日程の行程は、少年の体力も精神も削って行きます。

漸く辿り着いても・・・

天候不順その他以前ほど採れない状況に直面し、

高山病や原因不明の高熱にも苦しめられ、自身の無力さを思い知らされ、周囲の足手纏いにしかならない歯がゆさも滲ませながら・・・

それでも必死に探し続けて、漸く何日目かに最初の冬虫夏草を発見した時は、感情移入もあって、あたしゃもう泣きながら何度も拍手しておりましたよ。

そんな貴重な宝物を掌に乗せ、いつまでも見つめているシーンもしんみりと感動的でしたな。

日頃から歌う事が好きで、自身の境遇や感じた事などを詩や曲にするクリエイティブな一面も見せるラシュマン君。

家族への思いや自身の立場、将来のビジョン・・・何気ない会話にも芯の通った信念が根底に感じられ、貧困の苦しみが富裕層との対比の形で描写される中で、

泣くな、泣くな・・・自身を諭す様に呟く表情もいじらしくも印象的でした。

 

何日も斜面を這いつくばって泥まみれになって漸く手にした僅かな収穫でしたが・・・

麓の村でブローカーに買い叩かれ、一攫千金とは程遠い現実に16歳の少年は何を感じたのか?

それでも山を下り故郷に帰る時の少年の目は相変わらずキラキラしていて、悲壮感を微塵も感じさせない屈託ない笑顔に見ている方(私の事ですな)が救われるという、精神的な強さ逞しさも併せ持った少年でしたよ。

現代の日本人が失ってしまった何か?を思い起こさせてくれるような・・・

ヒマラヤの秘境の厳しくも美しい雄大なロケーションも素晴らしいし、あれこれ考えさせられる事の多い大発見!のドキュメンタリーでした。 

特に日本中の同世代の若者にぜひ見て貰いたいと切に思いましたな。

何なら学校の授業でも取り上げてくれたら・・・

皆さんも是非!

エピローグでは自身の境遇や村を遠く離れお金を稼ぐ父を想い綴った詩が、印象的な場面を振り返る映像と共に紹介されていました。

 

私たちは貧乏人です

お金持ちの人たちと同じように たくさん夢見ちゃだめ

貧乏人の私たちは 苦労して食べていく

しかし 金持ちは 苦労せずに儲けている

自ら働いて生きよう 他の人を差別することなく

自ら働いて生きよう 他の人を差別することなく

 

誰も頼る人がいない ここは

どこに行って 何をして 稼いでいるの?

電話をしたとき 泣くなと言ってくれた

たくさんお金を稼いで 幸せにする 君を

 

思わず、何度も繰り返し聞いておりましたよ。

遣る瀬無くもしんみりと、心に沁みる詩ですな。

 

f:id:shiriagosan:20200620090304j:plain

     オデもいつか・・・ 黍団子貰って鬼退治に!  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

行者越えルートで鳳来寺詣で。・・・②

湯谷温泉街から鳳来寺を目指す山行の続きです。

shiriagosan.hatenablog.com

初の行者越えルートは、

一部荒れて足元も滑りやすい状況に一時は撤退も考えましたが(笑)、

どうにかこうにか湯谷峠の案内板が見えた時は、やれやれと思いましたよ。

ここまで40分程ですが、感覚的には1時間以上彷徨っていた様な・・・

今回、湯谷温泉街から登ってきましたが、西の大野駅側からもルートが延びていて、この湯谷峠で合流するようですな。

噴き出す汗を拭って衣類を調整し、地図を広げて現在地を確認。

案内板には、

「これより鳳来寺へのコースは江戸時代より多くの修験者や文人で賑わった街道で、行者越えなどの岩場の多い坂路です。」との事。

行者越え・文人ググると、奥の細道芭蕉翁を始め若山牧水種田山頭火・・・

浮世絵の大家歌川広重もこの地を描いてますな。

 

この先、鳳来寺に続くパークウイ(車道)を2か所歩道橋で跨ぐ形で横切ると、いよいよ行者越えか?

恐ろしく滑りまくる歩道橋(笑)をへっぴり腰で渡っていると、そこからもう行者越えの岩壁?らしきが見え隠れしているではないか!

写真では何度も見ているが・・・

間近に対峙すると、感慨深いものがありますな。

岩に取り付いて見上げると、結構な勾配に軽い眩暈も(笑)。

よく見ると壁面はしっとり濡れとるし、上の方はどうなっとんねん?大体どこまで続いているのかも見えへんし・・・

右手に迂回路もあって、

まあ、天気もあれだし・・・湿って滑り易いし無理する事もないか?

なんて思う反面、足の置き位置をあれこれ探っている自分もいて暫し葛藤。

よく見ると所々ワイヤー固定されていて、意を決し見苦しくもしがみつく様に足場を探して攀じ登ります。

2mほど登った所で一度足が滑って慌てましたが、降りるのもままならず、

「おがあちゃ~ん。」

3点支持でナメクジの様なスピードで頂上を目指すオジサン。

4点支持ならもっと安心だが・・・

それでは先に進めんでなあ、ハアハアッ。

止せばいいのに、怖いもの見たさで何度も下の方を覗いてみたり(笑)。

必要以上に力が入っていたのか?左の脇腹は痛いがちょっとした達成感もあって、オジサンには結構刺激的な冒険でしたよ。

岩盤の最上部にへたり込んで遠景を愛でながら、

「帰りはまあ・・・ 迂回路やな。」

弱々しく呟いておりました。

それにしても、時代は違えど古のスーパースター達と同じ地に立っている?

と思うと、何か特別な感覚にでもなるかと思いましたが・・・

ブルッと身震いして小便がしたくなっただけでした(笑)。

 

再度地図で確認して、鳳来寺まで30分ほどか?

落ち葉でふかふかの登山道はイノシシか何かがほじくり返した?痕跡が所々続いていて、ひたすら登り続けだった行者越えルートもいつしか下り勾配に。

石段も多くなり、滑らない様に慎重に歩を進めます。

やがてパークウエイ駐車場から続く舗装路に出て、杉の巨木の間から見覚えのある東照宮が!

参拝後、お気に入りのビュースポット鷹打ち場まで足を延ばすも、

天気が・・・ (-_-;)

この後、鳳来寺の休憩所まで戻って昼食休憩。

帰路は迂回路で行者越えを通過し、湯谷峠で行きとは別の大野駅に向かうルートで下山。線路伝いの車道に出て、残りの握り飯や餡パンも齧りながらよたよたと駐車場へ。

雨にも降られず、何とか無事駐車場に辿り着いて、今回のミッションはコンプリート。

吹き抜ける風の気持ち良い事!

で、ここは湯谷温泉街という事で、すぐ近くの温泉施設で汗を流し極楽極楽。

露天風呂で微睡んでいる内に鼻も通ってきて、ついでに地元の爺さん達から近くの湯谷富士の情報もゲット!

さいころがどうだとかも言うとったが・・・

これまた何とも気になるネーミングで、帰ったら早速調べて見るか。

 

  春は別れと・・・ あっ、山菜の季節ですな!

行者越えルートで鳳来寺詣で。・・・①

二月下旬から梅雨を思わせるような天候が続いていますが・・・

連休中も土曜日だけ辛うじて曇りの予報に、思い立って新城市鳳来寺山へ。

と言っても参道からの1500段の石段登りではなく、

湯谷温泉から行者越えルート鳳来寺を目指します。

家を出たのは早朝?というかまだ夜中の4時30分頃。

天気の具合に一抹の不安を抱えつつ・・・

そんな事より、走り出して間もなくガソリンが残り少ない事に気付き、焦りましたな(笑)。

それでも普段の行いが良いからか?ルート上の豊川インター手前で24時間営業のスタンドが笑顔で出迎えてくれましたよ。

人生初のセルフ給油も、静電気除去の所でもたついたが何とかクリアでやれやれ(笑)。

ガソリンと言えば・・・

いよいよ200円越えの時代か?という頃もあったが、現在165円前後で落ち着いとるんですな。

走り出して今度は、

あいた~、花粉症の薬忘れた!

・・・ まあ、でも死ぬほどの事は無いか(笑)。

途中、道の駅でトイレ休憩、ついでに食料及びドリンク類も・・・と思いましたが、

売店は営業しておらず。

・・・ でしょうな。(-_-;)

この後、コンビニで食料調達。

そうそう奥さん!

今時のコンビニは時間帯でセルフレジの設定もあるんですな。

万引きや安全面なんかは大丈夫か、おい!

なんて思いましたが、

まあでも令和の現代ですけんね、ちょっとでも変な事したら・・・

サイレンと共に最新のセキュリティシステムが作動して、ロケットランチャー砲で木っ端微塵とか?

出来れば・・・警備員が急行!ぐらいにしてほしいが(笑)。

あれこれ想像しながら、無人のレジカウンターで何となくの見張られ感(笑)に緊張しつつ、初セルフ精算もクリア。

まだ夜明け前ですが、胃が痛くなりそうな展開続きに今日はもう既に大きな仕事を成し遂げた様な安堵感も(笑)。

 

で、登山の話だったが・・・

中々本題に辿り着かんで済まんね。

 

そんなこんなで湯谷温泉駐車場着は明るくなりだした6時15分。

令和のこのご時世、トイレ完備で24時間無料は有り難い限りで、更には道路を挟んで足湯(無料)や温泉スタンドまであるがな。

先客は車2台。

外はきりりと冷えて車の温度計は1℃を表示。

すぐに指先と鼻の頭がじんじん痛冷たくなってきます。

 

ここから鳳来寺に向けてまずは湯谷峠を目指すが・・・

駐車場からの(行者越え)登山ルートの入り口が良く分からず、周囲を歩き廻って

いたら・・・

朝霧立ち込める幻想的な風景にしばしうっとり(笑)。

駐車場裏手の道路脇に小さな矢印案内板を見つけ、6時30分登山スタート!

水路沿いのルートで民家の庭先で犬に激しく吠えたてられながらも、舗装路は何時しか砂利道に代わり、栗石やゴロタ石雑じりに。

しかもここは杉の植林地、完全アウー状態ではないか!

と思った途端、鼻水とクシャミが。

まあ想定内ですが、クマ避け鈴の代わりと思えば・・・(笑)。

滑らない様に慎重に一歩づつ足の置き場を選んで・・・不安定な浮石も多く結構神経を使いますな。

緩やかな傾斜に徐々に息も切れ、一気に汗ばんできます。

時折「キャー」とか「ギャー」といった甲高い鳴き声?が聞こえてドキリとさせられますが、鳥なのか?鹿か?

この後も頻繁に聞こえてましたな。

そのうち藪に覆われ荒れてくるし、足元もぬかるんで苔むした岩や木の根は滑りやすいし、鼻水止まらんし・・・

これって・・・ルート間違っとらんか?

心も折れて妖精が見えかけた所で・・・

長くなりそうなので続きはまた次回に、済まん済まん。

 

     花粉のピークは3月上旬らしいで。